辛いスギ花粉症の根治治療、舌下免疫療法とは
現在日本人の約半数がスギ花粉症を患っているとも言われています。実に国民の2名に1人は花粉症シーズンに、
- 止まらないくしゃみ
- 鼻水
- 鼻づまり
- 目のかゆみ
と言った症状に悩まされています。
花粉症のシーズンには外に出るのも一苦労!といった方も多いと思います。 そのようなスギ花粉症の方々に、「舌下免疫療法」という治療法をお伝えしたいと思います。
この治療は、毎日錠剤のお薬を舌の下に投与していただくことで、花粉症の根本的な治療が目指せる治療で、治療を行った約80%の方が効果を実感できる治療法です。
症状の緩和だけでなく、毎年花粉シーズンに混んでいる耳鼻科に受診するのも大変だと思います。治療には3年以上要しますが、続けることで毎年のお悩みから解放されるため、当院でも推奨している治療法です。
舌下免疫療法の仕組み
舌下免疫療法は、「減感作療法」の一種であり、減感作療法というのは、アレルギーの原因である「アレルゲン」を少しずつ身体に投与することで、だんだんと身体をアレルゲンに慣らしていき、アレルギー症状を緩和させていく治療法です。
多くの方が花粉症シーズンにお薬を服用しますが、お薬でアレルギー症状を抑えるのではなく、根本から治す可能性のある治療法と言われています。 アレルギー症状のある疾患のうち、花粉症、通年性アレルギー性鼻炎(ダニ)、気管支喘息などに対してこの治療法が行われています。
当院の減感作療法は、舌下免疫療法と注射によるものがあります。 舌下免疫療法は毎日舌下で薬を保持し服用する形ですが、注射によるものであれば、月に一回の注射で治療を行うことができます。
舌下免疫療法がオススメな方
当院では6歳から舌下免疫療法を開始していただけます。 昨今はアレルギー性鼻炎を患うお子様が増加傾向にあります。風邪だと思っていたら鼻炎だけいつも残る場合などはアレルギー性鼻炎の可能性があります。
- 辛い花粉症をなんとかしたい方
- アレルギーのお薬が効きづらい方、お薬を服用し続けることに抵抗がある方
- 受験を控えており、アレルギー症状で勉強に集中できなくなるのを避けたい方、眠気のある薬を飲みたくない方
- 妊娠を考えており、花粉症時期にお薬を飲めないのが不安な方
舌下免疫療法のはじめ方
まずは医師による診察となります。 アレルギー検査を行ったことがない方は、検査を行い、どのアレルギーがあるかを調べます。 (アレルギー検査は数日後に結果がでますので、後日検査結果をお伝えいたします。)
アレルギー検査の結果、舌下免疫療法が適用となれば、初回の投与となります。 院内でお薬を投与し、30分間は院内でお待ちいただきます。
30分後、何も問題なければお帰りいただき、そのあとはご自身で毎日お薬を投与していただきます。 経過を確認するために、月に一回受診していただき問題が無いか確認します。
※当院では、舌下免疫療法の患者様は優先的に診察を行っており、ほとんど待たずに診察することが可能です。
※舌下免疫療法の経過確認以外に症状がある場合は、通常通りお待ちいただきます。
※舌下免疫療法はスギ花粉症、ダニ(ハウスダスト)アレルギーのみに対応しており、その他のアレルギーの場合は行えません。
ご希望の方は通常通り当院へ受診していただき、舌下免疫療法を検討している旨を受付スタッフに仰ってください。 医師による診察のうえで、適用となるか判断いたします。
舌下免疫療法継続のポイント
舌下免疫療法は最低3年継続が必要な治療で、月1回の通院が必要になります。
- 歯磨きの後など毎日決まったタイミングで投与を行う
- 兄弟、家族で一緒に開始することで継続しやすくなる
- 毎月同じタイミング(毎月第一月曜日など)で受診をするようにする
→当院では、舌下免疫療法の患者様は優先的に診察を行っており、ほとんど待たずに診察することが可能です。